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字幕翻訳

今朝、電車で中吊り広告に有名なT/Nさんの「誤訳」事件が騒がれていると書いてあった。

確かに、T/Nさんは勘違いの多いひとだ。間違っていることも多いかもしれない。

T/Nさんは映画業界に顔が利くのか、大作をよく翻訳しては、「いかがなものか?」という訳をつけている。
誰もしゃべっていないときに、字幕を出すという禁じ手をよく使うし。

まあ、最近は目が衰えて、下訳を弟子、孫弟子にだして、それを校正するというようなスタイルをとっているという噂もある。公開スケジュールから考えて、下調べに時間が掛けられないというのはあるのかもしれない。ただ、字幕翻訳者はスターになってはいけない職業だと思う。裏方なのだから。T/Nさんを起用すれば、それで信用もあがると思っている配給会社も問題だ。

昨今の映画の作りから考えて、昔よりかなり早口になっている。だから、しゃべっていることをそのまま訳しているのでは到底字幕に載らないのも事実だ。技術的に難しい局面にきている。T/Nさんは確かもう69歳だから、その辺に対応できなくなってきていると思われる。字幕翻訳家の地位を確立して、映画というものを盛り立ててきた彼女の功績は大きいけど。
T/Nさんは映画会社のイベントなどでも、よく通訳みたいなことをしているけど、あれは生来の目立ちたがりのせいなのかしら。翻訳者は通訳はできないし、通訳者に翻訳はできないのだ。すくなくとも私も翻訳にかかわっている仕事柄、そう思っている。両方できる、というひとがいたら、多分両方中途半端なのだろうと思う。それでなければ、脳がふたつあるような天才でしょ。きっと。

字幕翻訳というのは、あくまでもその言語ができないひとの補助になるものであって、重箱の隅を突っつくような真似はしない方がよいとよく言われる。確かに、DVD版でおろされたT/Nさんの訳は問題だったかもしれない。だけど、その訳で映画が楽しいと思ってくれたら、それでいいような気がする。英語のできる人はどうぞ英語で楽しんでください。字幕なんていうものは、所詮無理なことをしてるのですよ。

ちなみにNHK基準だと、一秒間に4.5文字だそうです。固有名詞は長いと入りませんね。字幕関係の方、ご苦労さまです。

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「文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

興味深く拝読しました。
T/Nさん、ですか・・・。
大物映画スターが来日すると、大抵、通訳で登場されるので、それは如何なものかと、確かに思っておりました。
まぁ、分を弁えるというのは、年齢を重ねるほどに考えなければいけないことですね。

日本語以外操れない私には、翻訳そのものは、原語に忠実な真摯なものも必要だし、独立した創作的分野として楽しければそれでもいい、とにかくフレキシブルであれ、と思っております。

未知の分野のお話は無邪気に面白いです。
またお邪魔させてください。

じんじん爺さん
わざわざこんな惑星の辺鄙なところまでおいでくださってありがとう。

日本語に翻訳するのは、じつは英語力でなくて日本語力なのです。正しい日本語できちんと内容を伝えるのが基本なんです。

映像に字幕をつける授業はうけたことがありますが、女らしい女性は女性らしく字幕をつけないと、イメージを壊してしまいますし、不良は不良らしく、喋らせないと作品がめちゃくちゃです。字幕ではないのですが、サスペンス作品で体重は200キロに近いスキンヘッドの大男が「Thank you」というのに訳をつけるのを半日悩んだことがありました。なんせ獄中でそのセリフがいやみな感じで発せられていたからです。

またお暇がありましたら、寄ってくださいね・

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